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冬のとある日のこと。

 

大人は縮こまって下ばかり見て、ひたすらに目的地を目指すだけになる寒さのなかでも、子どもは風の子とは昔からよく言ったもので、近所の小学生達の楽しそうな声が静かな町の中に飛び交っていました。

 

たまたまその近くを歩いていた私は、聞こえるその声に少しルートを変えて、通りすがりに覗いてみることにした。

 

そこにはモコモコに着こんだ子ども達が鼻や頬を真っ赤に染めて元気にソリ遊びをしていました。

 

その中の1人の男の子が、近くでかたまってお喋りをしていた女性群のところへ駆け寄って行って、

 

「お母さんも一緒にすべろうよ!」と声をかけたんです。

 

その母親は「お母さんはいいから遊んでおいで」と返すも男の子は諦めずに、「何で?大人がやっても大丈夫だって!」と誘うのですが、「いいって。お母さんはいいの。ほら皆のとこ行っといで」とあしらうばかり。

 

それでも「えー?何で?怖くないって!大丈夫だって!行こうよ!」と食い下がる男の子。

 

するとポツリと1言母親が、「おじいちゃんに聞いてみな」…男の子は諦めて友達のところへ。

 

いったいあの母親に何があったのか。おじいちゃんに聞いてみたいものです。